2012年1月9日月曜日

追憶シリーズ(1) 一週間ぶんの思い出

ここ五年の間にいろんなことがあった。良い事、悪いこと、どちらでもない色んな事。プロジェクトも終わったので、今まで公にしなかったことや今までの出来事の振り返り、今自分が感じていることについて書いていこうと思う。形としてはこの一週間、毎日一回の連載になります。


まず最初に、リリースの影響は一言でいってとんでもなかった。反応という反応がなだれ込んできた。フォーラム、メッセージボード、メール、IRC、ブログ、ソーシャルメディア・・・何千というコメント、感想、議論の山。全部を追っていくのは完全に不可能だったし、もらったフィードバックやコメントを全部読めるかは言うまでもない。ほんのごくごく一部に返事するのがやっとだったんだ。全部消化できることなんてありそうにないから、ここで返事に代えさせてもらうよ。

みんなありがとう。コメントを書いてくれた人、フィードバックをくれた人、お礼を言ってくれた人。ありがとう。KSの完成を待っていてくれた人。KSの開発を追いかけてくれた人。ありがとう。このゲームをプレイしてくれた人、このゲームに何かを感じてくれた人。応援と愛を、みんなありがとう。


僕たちスタッフについて。みんな今の流れにただじっと乗ろうとしていると思う。そしてプロジェクトがもう終わってしまったのだという気持ちと折り合いをつけようとしている。
変な気分だよ。何年も何年もあんなに重要視してたことについて何も心配しなくていいなんて。描かないといけない絵がなくて、書かないといけないテキストがなくて、何かを査読したり議論したりする必要もない。
全部終わったんだ。これは一時的な虚しさなのかもしれないけれど。この気持ちのおかげで内省し始める人もいれば、あまり気にせずにそんな段階をささっと通りすぎた人もいる。
また別の目標を設定しようとしてる人もいる。何にせよ、今はみんなとても満足している、と思う。

もう1つコメントしておきたいのが、リリース記事のときに言葉の選び方がよくなかったことだ。僕たちが「解散する」とアナウンスしたことで色んな疑問や混乱を呼んでしまった。
「凍結する」とか「休止する」みたいな言葉のほうがよかったかもしれない。どういう意味かというと、KSの制作が僕たちの始動した目的だったし、僕たちが集まった理由だったし、唯一の目標だった。
その目標を達成して、この先の予定は空になったんだ。ただし、いくつか言えることがある:

1)KSという作品はこれ以上続かないだろう。続編はないし、エクストラディスクはないし、コンテンツパッチもサイドストーリーもスピンオフもない。
僕たちは「KS」はこの1作品、この1プロジェクトだけだったと感じているし、僕たちの気が変わるというのはありそうにないと思う。
2)他のビジュアルノベルを作る予定はない。だけど、今後絶対にないという意味ではない。この先いつか、またこのチームで作るかもしれないし、全員じゃなくても誰かが集まって作るかもしれない。だけど今のところ予定はない。
3)僕たちは行方をくらますというわけじゃないし、KSのサイトが消えるわけでもない。みんな今までどおり僕たちにコンタクトを取ることができる。いつか完全に抜けてしまうメンバーが出るっていうのはありうるけど、今のところ僕たちはまだ同じチームだ。

とにかく、僕たちは解散するわけじゃない。「もう会うことは二度と無いでしょう」なんてわけじゃない。ただ今のところ一緒に作業をする予定がないということだ。

では連載の続きはまた明日。Four Leaf Studiosのとあるメンバーの話になる予定だ。

- Aura

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1 件のコメント:

  1. never say never といったところですかね~。
    今はとにかく、ご苦労様をいいたい

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