2011年1月26日水曜日

Genesisの大ファン

やあ、久しぶりだね。
そういえばKSの音楽についてはあまり公に語られてこなかったなーと気付いて、ささっと説明することにしたよ。


僕がプロジェクトに入った2007年、KSにサウンドトラックはないようなものだった。
最初期の開発チームは一握りのコンセプトトラックを作っていてForumに出回ってはいたけど、そのまま波に乗ることはなかった。
結局2007~2008年の間から20-25曲ほど書いた。
それから僕は個人的な事情でプロジェクトを離れるんだけど、ちょうどその前にBlueが入ってきて引き継いでくれた。
2年ほど経って、2010年の10月に再びプロジェクトに参加。
サウンドトラックはほとんど出来上がっていて、僕の仕事は作曲から曲の管理に変わった。
僕が前に作っていた曲はもはや十分なクォリティと言えなかった。
プロジェクトから離れている間に僕が築き上げてきた水準をはるかに下回っていたんだ。
だから僕はリメイクに取り掛かった(ガンダム0079を見たことがあるかい?あのワンシーンみたいなかんじだ。アムロが強くなったことでガンダムの性能が足を引っ張りはじめたから、改良が施された。僕はアムロで、僕がガンダムだ。
信じられないかもしれないけど、僕は曲についてのフィードバックには目を通していたんだ。多くの人が指摘していた問題に対処して、いくつか完全な書き直しもした。さらに、Act1にはなかった新しい曲もいくつかある。
最終的に――これは僕の願望でもあるけれど――ゲームの残りに見合った水準のサウンドトラックになっている)


僕がいつも固く信じてきたことだけど、公に何かをリリースするときには、ただ単に物を放り投げてそれを好きになってくれると期待するのではなく、受け手のことを考慮に入れる必要があると思っているんだ―少なくともちょっとくらいは。
ありがたいことに、多くの人がAct1の曲を気に入ってくれて、そのぶん曲を一新するのがちょっとつらくもなった。
結局、たくさんの大きな変更を加えたけれど、みんなオリジナルよりも楽しんでくれると確信してるよ。(そしてもしオリジナルが楽しめなかったのなら、今度のは好きになってもらえるかもしれない)


応援してくれたみんなと、他のチームメンバーに感謝を。あとガンダムは見るべき。

- Nicol

(訳注:いわゆるファーストガンダムは海外ではGundam 0079とも呼ばれているようです)

2011年1月4日火曜日

少女たちの進捗 2011

Four Leaf Studios一同から皆さんへ、新年明けましておめでとうございます。

さて、新年が来た。本当は『2010』という響きのほうが好きだったけど、でも『2011』も時が経てばいずれ気に入るようになるかもしれない。そして時は進むだろう。これまでゲームの開発が進んでいたのと同じように。去年という年は明るく前向きで、私たちはみんな仲良く陽気なハミングをしながら、楽しくせっせとKSの開発を続けていた、と言えれば良かったのだけど……そんなことを真顔で言えるスタッフは一人もいないと思う。でも言い争い、不平不満の言い合い、爆発するイライラを乗り越え、私たちはどうにかバラバラになることなく、確実に作業を進めてきた。

2010年に起きた主な出来事といえば、開発者を失い、開発者を再び獲得した。大変な幸運によってある人物に巡り会い、彼とともにゲーム中の特別なサプライズについて作業をしている。Crudと私はコンベンションでKSのパネルを開催した。(これを読んだ人の中には実際に参加した人もいるだろう。)すべての開発者の暮らしにおいて、KS以外に様々な出来事があった。良いことも悪いことがあったが、KSそのものはどちらかといえば転がり続けていた。文章、イラスト、音楽、編集やディレクションがほぼ毎日追加されていった。

しかし、それも今年起きるであろうことに比べれば他愛ないことだ。理由はひとつ。

10年前の今日とほぼ同じ日、
2000年12月30日のコミケット59において、RAITAはSchuppen Harnischeをリリースした。

4年前の2007年1月、4chanの/a/(Anime & Manga)画像掲示板に、その同人誌のおまけページに載っていた構想を元にゲームを作ろうという書き込みが行われ、固定表示されるようになった。

半年後の2007年6月、名前を持つ集団として初めてFour Leaf Studiosが結成し、本格的なゲーム製作が始まった。

ほぼ2年前の2009年1月、プレビューとしてAct 1がリリースされた。

そして今日から数ヶ月以内に、開発が始まってから4年、かたわ少女はリリースされるだろう。

個人的には、ゲームがリリースされることを考えるのはなんだか妙な気分だ。あまりにも長い間、これは私の人生の一部だった。決して忘れられないものであることは間違いないし、きっと他のほとんどの開発者たちも同じ心境だろうと思う。開発している間に密接に関わった、幾人かの仲間のことも決して忘れないだろう。だが時は過ぎていく。一語ずつ、一行ずつ、そして議論を重ねるたびに、完成と最終的なリリースに向けて開発は進んでいる。

旧年中(そしてその前の年も、さらにその前の年も)、私たちは何度も進捗報告を求められてきた。そして残念なことに、とても多くの理由によりそれをはねつけなくてはならなかった。道理をわきまえた聞き方をしてきた人に対しては、少なくとも理由を述べることはしてきたつもりだ。だが新しい年を迎えた今、このプロジェクトがどんな状態にあるかを出来る限りきちんと説明するのが適切だと思われる。そんなわけで、ディレクションの状況を含め、いつもよりも詳細な状況報告を以下にお届けする。ディレクションを含めるのは、これがゲームの『確定的な』部分を一番よく表すものだからだ。つまりディレクションが行われた章(Act)は、それ以上修正が行われることはない。このため、ある章に関するテキストがすべて書き終えられた後でないと、ディレクションは行われない。(第1稿->第2稿->編集者による編集->ディレクション)

笑美ルート:
テキスト:スクリプト完了
ディレクション:ディレクション完了

リリールート:
テキスト:スクリプト完了
ディレクション:全4章中3章まで完了

華子ルート:
テキスト:スクリプト第2稿完了、4章を編集中
ディレクション:全4章中2章まで完了
琳ルート:
テキスト:4章の第2稿を執筆中
ディレクション:全4章中3章まで完了

静音ルート:
テキスト:4章の第2稿を執筆中、3章を編集中
ディレクション:全4章中2章まで完了

全体として:
Act 1とAct 2のディレクションは完了していて、Act 3もほとんど完了している。笑美ルートはスクリプトとディレクションに関しては完成していて、イラスト資産の作りによる特徴に対応するための小規模な編集とディレクションの調整を残すのみだ。現在の見通しでは、ゲーム中の資産が現状通りにとどまれば、執筆/編集待ちとなっている各章について、ディレクションを中断することなく続けることができるはずだ。イラストはいつもの通り、進捗については大部分が明らかでない。すべてのキャラクターについて、すべての立ち絵が完成している。(ディレクションの際に表情を追加する必要が生じたりしなければ)そのため絵師たちは残りのCGとカットインの完成に向けて作業している。CGについては、全くの白紙から描かなくてはいけないCGは非常に少ない。残りのほとんどは彩色を残すのみだ。

というわけで、これがプロジェクトの現状だ。これからの数ヶ月はリリースの準備で忙しくなるだろうけど、かたわ少女が2011年内にリリースされることは確かなので安心してほしい。

新年を祝って、Weeeによるイラストを。Four Leaf Studios一同、完成を辛抱強く待ってくれているみんなに感謝したい。そしてみんなが安全で幸福な1年を送れることを願っている。

-Suriko